投資を長期間にわたって継続できるかどうかは、多くの要素に左右されます。市場の変動、個人のライフステージの変化、投資環境の変化など、さまざまな課題がある中で、30年間も投資を続けることができた最大の理由は何かを考えてみたいと思います。
① 明確な目的と動機を持っていたこと
投資を始めた当初、多くの人は「お金を増やしたい」「老後のために資産を形成したい」というシンプルな理由で始めることが多いです。しかし、長期間続けるためには、それ以上の強い動機が必要になります。
例えば、
- 経済的自由を手に入れたい(FIREやセミリタイアを目指す)
- 家族の将来のための資産形成(教育資金や老後資金)
- 資産を守りながら増やす長期的な戦略
明確な目標があることで、短期的な市場の変動に惑わされることなく、淡々と投資を続けることができるのです。
② 分散投資とリスク管理を徹底したこと
30年という長い期間には、バブル崩壊、リーマンショック、コロナショックなど、何度も大きな経済危機が訪れました。こうした局面で市場から退場せずに投資を続けるためには、リスク管理の徹底が不可欠です。
具体的には、
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アセットアロケーションの徹底
- 株式だけでなく、債券、不動産、金(ゴールド)、仮想通貨などにも分散
- 日本株だけでなく、米国株や新興国市場にも分散
- 個別株とインデックス投資のバランスを考える
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リスク許容度に応じたポートフォリオの調整
- 若い頃はリスクを取って成長株中心、年齢が上がるにつれ安定資産を増やす
- 市場が下落しても「生活に影響のない投資額」にとどめる
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暴落時に狼狽売りをしないルールを決める
- 30年間投資を続けていれば、暴落は必ず経験する
- 「市場が大きく下がったときは買い増す」というルールを決めておく
- 感情に流されず、淡々と積み立てを継続
これらを徹底することで、リスクをコントロールしながら投資を続けることができました。
③ 収入と投資のバランスを維持したこと
サラリーマンとして安定した収入があったことは、長期間投資を続けられた大きな要因です。本業の収入を活かして、投資資金を定期的に積み立てることで、長期的に資産を増やすことができました。
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給与から一定割合を投資に回すルールを決める
- 毎月の給与の〇%を投資に回す
- ボーナスの一部は投資資金に充てる
- 一定額を積み立てることで、市場のタイミングに左右されない
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生活費と投資資金のバランスを意識する
- 生活費を削りすぎるとストレスになるため、無理のない範囲で投資
- 「投資は余剰資金で行う」という基本ルールを守る
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本業のキャリアアップも意識する
- サラリーマンとして収入を増やすことで、投資資金の元手を増やす
- 副業やスキルアップで、収入源を複数持つ
安定したキャッシュフローがあることで、暴落時でも冷静に行動できるのが長期投資を継続するための強みになりました。
④ 「市場から退場しない」ことを最優先した
投資を長期間続けるために最も重要なのは、市場に居続けることです。
過去のデータを見ると、市場が急落しても長期的には回復していることが分かります。
例えば、
- リーマンショック(2008年)後の米国市場は、その後10年以上かけて大きく上昇
- コロナショック(2020年)の急落も、わずか1年で回復
こうした経験から、「どんな暴落が来ても、決して市場から退場しない」 というルールを守ることが、資産を増やすために不可欠でした。
⑤ 「投資を楽しむ」ことを意識した
長期間投資を続けるためには、投資そのものを楽しむことも大切です。
- 株式市場の動きを分析するのが楽しい
- 配当金や資産が増えていく過程を見るのが嬉しい
- 経済や世界の動きを学ぶことが面白い
こうした「楽しみ」があることで、モチベーションを維持しながら投資を続けることができました。
また、投資仲間と情報交換したり、SNSやブログで投資について発信したりすることで、より深く学ぶことができました。
まとめ:長期投資を続けるために重要なこと
30年間、投資を続けてこられた最大の理由を振り返ると、以下のポイントが重要でした。
- 明確な目的を持つ(経済的自由・老後資金・資産形成)
- 分散投資とリスク管理を徹底する
- 安定した収入を活かし、投資を継続する
- 暴落時に市場から退場しないことを最優先する
- 投資を楽しみ、学び続ける姿勢を持つ
投資は短期間で結果を求めるものではなく、長い目で見てコツコツと続けることが成功の鍵です。
30年間投資を続けられたのは、これらの要素を意識しながら、一歩ずつ積み重ねてきたからだと思います。
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