投資の世界ではAI技術や自動取引ツール(アルゴリズムトレード)が急速に進化しています。
個人投資家の間でも、これらのツールを活用することで取引の精度向上や効率化を目指す 動きが広がっています。
結論から言うと、私は現在AIや自動取引ツールを積極的には使っていません。
ただし、過去にいくつかのツールを試した経験があり、その結果や考え方について説明します。
1. AIや自動取引ツールとは?
AIや自動取引ツールは、投資家の代わりに取引を行ったり、市場分析を支援したりするシステムです。
代表的なものには以下のような種類があります。
(1) アルゴリズム取引(自動売買)
- 事前に設定したルールに基づき、売買を自動で実行するシステム
- 高速取引(HFT)を活用する機関投資家向けのものが多い
(2) AI予測ツール
- AIが過去のデータを学習し、株価や暗号資産の未来を予測する
- 一般投資家向けにもさまざまなツールが提供されている
(3) シグナル配信ツール
- 特定のテクニカル指標やAI分析に基づき、「買い」や「売り」のシグナルを通知
(4) ロボアドバイザー
- 資産運用を自動化するツール(WealthNaviやTHEOなど)
2. 実際に試したツールと結果
(1) MetaTrader(MT4・MT5)を使った自動売買
FX取引では、MetaTrader(MT4・MT5)を使った**自動売買プログラム(EA:Expert Advisor)**が広く利用されています。
私も試しにEAを導入し、短期間で運用したことがあります。
結果:短期間の利益は出たが、長期運用には向かなかった
- 一時的に利益は出たが、相場の変動に対応しきれず損失発生
- バックテストの結果が良くても、未来の相場で同じ成果が出るとは限らない
- リスク管理が難しく、完全放置は危険
この経験から、完全自動の取引はリスクが大きく、裁量トレードの方が安全 だと判断しました。
(2) AIを活用した株価予測ツール
最近では、AIを活用して株価を予測するツールが多数登場しています。
例えば、
- TradingViewのAI分析
- Yahoo!ファイナンスのAI予測機能
などを利用してみました。
結果:参考にはなるが、完全には信用できない
- 短期の株価変動を予測する精度は低い
- 長期的なトレンドを予測するには有用な場合もある
- AIの予測に頼りすぎると、判断を誤るリスクあり
結局、AI予測を補助ツールとして活用するのはアリだが、判断の最終責任は自分にある という結論に至りました。
(3) シグナル配信ツール
「買い時・売り時」を通知してくれるツールも試しました。
例えば、
- Investing.comの売買シグナル
- 暗号資産向けのシグナル配信サービス
結果:短期トレードには不向き
- 多くのシグナルが出るため、どれを信じるか迷う
- 短期売買向けのシグナルが多く、長期投資にはあまり役立たない
結局、インデックス投資をメインにしている自分には不要 という結論に至りました。
(4) ロボアドバイザー(WealthNavi・THEO)
長期投資の自動運用として、ロボアドバイザーを試したこともあります。
結果:コストが高く、自分で運用した方が良い
- ポートフォリオの分散は優れている
- しかし、手数料(年率1%)が高い
- 自分でETFを買う方が安く運用できる
そのため、最終的に 自分でインデックスファンドを積み立てる方針に変更 しました。
3. AIや自動取引ツールを使わない理由
(1) 長期投資には不要
- 私はインデックスファンド中心の長期投資を行っているため、短期トレード向けのAIツールは不要。
- 自動取引をしても、インデックス投資のリターンを超えるのは難しい。
(2) 完全に任せるのは危険
- AIや自動取引に100%依存すると、リスク管理が難しくなる。
- 最終的な判断は人間が行うべき。
(3) コストがかかる
- 自動取引プログラムやAIツールは有料のものも多く、手数料がかさむ。
- その分を投資資金に回した方が合理的。
4. AIや自動取引を今後使う可能性は?
現時点では積極的に使っていませんが、以下の条件を満たすツールがあれば検討する可能性はあります。
- 長期投資向けで、リスク管理がしっかりしている
- コストが低く、手数料負担が少ない
- 補助ツールとして利用でき、完全依存しないもの
例えば、
- 資産配分を最適化するAIツール
- 長期の経済指標分析を行うAI
であれば、投資判断のサポートとして活用する可能性はあります。
5. まとめ
過去にさまざまなAIや自動取引ツールを試しましたが、最終的には 「自分でシンプルに運用する方が良い」 という結論に至りました。
- AIの予測はあくまで参考程度で、完全に信用できるものではない。
- 自動取引ツールは短期トレード向けであり、インデックス投資には向かない。
- ロボアドバイザーは便利だが、手数料が高いため自分で運用した方がコスト効率が良い。
そのため、現時点では AIや自動取引ツールを使わずに、インデックス投資をメインにする戦略 を続けています。
ただし、今後 長期投資向けの優れたAIツールが登場すれば、部分的に活用する可能性はある と思っています。
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