不動産投資に興味はありますか?実際に投資していますか?

不動産投資に興味はありますか?実際に投資していますか? 14. 株式投資以外の選択肢

不動産投資は、「安定した収益が得られる」「インフレに強い」「資産としての価値がある」などのメリットが語られることが多いですが、一方でリスクやデメリットも多く、簡単に成功できるものではありません。私は不動産投資に興味はあるものの、実際には手を出していません。その理由を詳しく解説していきます。


1. 初期投資が大きすぎる

① 多額の自己資金が必要

株式投資やインデックスファンドなら、少額から始めることができますが、不動産投資はまとまった初期資金が必要です。たとえば、

  • ワンルームマンション投資 → 1,500万〜3,000万円
  • 一棟アパート投資 → 5,000万〜2億円
    といった金額が一般的です。

銀行からローンを借りて購入するケースも多いですが、頭金として数百万円~1,000万円程度は必要になります。また、購入後も税金・維持費・修繕費などのコストがかかります。

② レバレッジのリスクが大きい

不動産投資では「ローンを活用してレバレッジをかけることで、少ない自己資金で大きな投資ができる」と言われます。しかし、これは大きなリスクも伴います。

もし空室が続いたり、想定外の修繕費がかかったりすると、ローンの返済が難しくなります。特に金利が上昇した場合は、ローンの負担が急増し、キャッシュフローが悪化する可能性があります。

たとえば、1億円の物件を金利1.5%で借りていた場合、金利が3%に上がると返済額が大幅に増加します。変動金利でローンを組んでいた場合、金利上昇が直撃し、利益どころか赤字になる可能性もあります。


2. 流動性が低い

① 売却に時間がかかる

株式や暗号資産は、市場が開いていればすぐに売却できますが、不動産はそうはいきません。売却には数ヶ月〜1年以上かかることもあります。

  • 市場の状況が悪いと、売りたくても売れない
  • すぐに売りたい場合は、価格を大幅に下げる必要がある
  • 売却時には仲介手数料・登記費用・税金などのコストがかかる

たとえば、購入価格3,000万円の物件を売却するとき、
仲介手数料(3%+6万円)= 約100万円
登記費用・抵当権抹消費用 = 約10万〜30万円
譲渡所得税(売却益が出た場合) = 20%以上

このように、売却時のコストも無視できません。

② 不況時に価格が大きく下落

不動産は「不況時でも安定している」と言われることがありますが、バブル崩壊やリーマンショックでは大幅に下落しました。

日本の不動産市場は、1990年代のバブル崩壊で地価が半減し、多くの投資家が損失を出しました。2008年のリーマンショックでも、不動産価格は大きく下落し、ローンの返済ができずに破綻した人も多かったのです。


3. 維持管理が大変

① 空室リスク

不動産投資の収益は、「入居者が家賃を払い続ける」ことで成り立っています。しかし、空室が続くと収益ゼロになります。

特に以下のケースでは、空室が発生しやすくなります。

  • 人口減少エリア(地方の物件など)
  • 築年数が古く、設備が老朽化している物件
  • 周辺に競争力のある新築物件が増えた場合

また、入居者が家賃を払わないリスクもあります。裁判を起こして強制退去させることは可能ですが、時間もお金もかかります。

② 修繕費や管理費がかかる

不動産は時間とともに劣化するため、定期的に修繕費が必要になります。

  • 外壁塗装や屋根修理 → 数十万円〜数百万円
  • 水回りのリフォーム → 数十万円
  • 設備(エアコン、給湯器など)の交換 → 数十万円

また、管理会社への手数料(家賃の5〜10%)や固定資産税、火災保険などのコストもかかります。


4. 法規制や税制のリスク

① 政府の政策変更

不動産市場は政府の政策に大きく左右されます。たとえば、

  • 住宅ローン控除や減税措置の変更
  • 固定資産税の増税
  • 不動産関連の規制強化

これらが変わると、不動産投資の収益性に大きな影響を与えます。

② 賃貸借契約の法律リスク

日本では「借地借家法」によって、入居者が保護されているため、簡単に退去させることができません。例えば、

  • 家賃滞納者でもすぐには強制退去できない(裁判が必要)
  • 契約期間中の家賃値上げは難しい

このような法律の制約があるため、オーナー側の自由度は低くなります。


結論:不動産投資はリスクが大きすぎる

不動産投資には、確かにメリットもありますが、

  • 初期投資が大きく、ローンリスクが高い
  • 流動性が低く、売却しにくい
  • 空室リスクや修繕費などの維持コストがかかる
  • 法規制や税制の変更リスクがある

こうした点を考えると、私は不動産投資に手を出すべきではないと考えています。特に、本業がある会社員にとって、不動産投資は管理やリスク負担が大きすぎるため、資産運用としては不向きです。

私はインデックスファンドや暗号資産への投資の方が、流動性も高く、管理の手間もかからないため、そちらを優先しています。

コメント

タイトルとURLをコピーしました